今年の夏

just a lunch !

だいぶ前のTVcmにこんなのがあった。
野を越え、丘を越え颯爽と走るホンダアコード。
ハンドルを握るのはアングロサクソン系の渋い男。
男は、とある湖畔のレストランへ。男を見た店主は
店主:you a vacation ? (休暇かい?)
男:just a lunch (ランチに来ただけだよ)

加齢で注意力散漫になり、ボデーのあちこちが凹んでいるオレのNOAHyyは、アコードみたいに格好良くは走らんけど、100km離れた浜名湖舘山寺のこの鰻屋に90分で着く。
今日は take just a ヒツマブシだ。
食後、すぐ横の秋葉山舘山寺にお参り。
ところが、お寺の階段が登れないのは満腹になったお腹のせいではなかった。
また溜まりだした胸水のためか、呼吸が苦しい。



たがめ

次の診察日。 オレ:”前ほどじゃないですか息苦しくなりました。”
Dr・:”無理してガマンすることはありません。抜きましょう。” 排出された胸水は1L。
じっと胸水を見つめる。これはオレの体液じゃないか。ふと、田圃のギャング タガメに喰いつかれ、体液を吸われて骨と皮になった死んでゆく蛙を連想した。 
”先生、胸水排出を繰り返すうちに、タガメに食いつかれた蛙みたいに骨と皮になっていくんですか?”



タガメに食いつかれた蛙説は、Dr・に笑って否定された。
カミサン:でもお父さん、2回で2.8L抜かれたでしょ。確実に2.8kgは減ってるがね。ただでさえ痩せてるのに、そのうちミイラみたいになるワ(このワは、女性語ではありません)。
オレ:・・・・・・ 食欲はあるんだけどな ・・・・
病室から、新幹線・在来線が頻繁に行き過ぎるのが見える。
アッ!貨物だ。
子供の頃、山へ連れてったH君、”JRFの運転手をやってます”と言ってたけど、こんな奴を引っ張って走ってるんだ。
みんな大人になったんだ。





花火

数日後、みなと祭りの花火を見に、取って置きの場所へ自転車で走る。
途中に橋があり10mほど登らなくてはいけない。
息が切れずに登れるだろうか?
登れた!
10mの坂を息を切らさずに登れた喜び!
一日100km走行、獲得標高1000mを目指して美濃の山間部を走り回っていたのは、つい3年前。元気だったなぁ。
花火は終わった。
”来年も必ず見に来るから”と心に誓ったのは去年。
今年も同じ思いで10mの坂に向った。

友達に伝えてよ

体調が悪いと草むしりがおっくうになる。
庭が草ぼうぼうになった。
それも悪くない、いろんな昆虫が集まるからだ。
しばらくバッタ君と話し合う。
”福島の友達は大丈夫かい?
小さな命に異変が起きてるって聞いてるぞ。
狭い庭だけど、ここでよかったら友達を呼んでもいいよ。
大昔みたいにフライパンで揚げて喰ったりしないから大丈夫だよ。
安心して連れてきな。”