2010-3-3 関宿から梅を訪ねて


きのうの夜は雨だったのに朝起きると青空。天気予報も当ることがあるようだ。
月ヶ瀬の梅も見ごろのようだから久しぶりに月ヶ瀬梅林を訪ねることにした。ベースは旧東海道関宿の観光駐車場。
ところが東名阪自動車道を走って木曽川を渡るころから空模様が急変、鈴鹿の山並みには厚い雲に覆われていた。関の駐車場に着いたころは冷たい小雨も降って来た。
困って携帯でかみさんに連絡。「ちょっと新聞の天気予報欄を見て」
「津は真っ赤かだよ。降水確率20%。だいじょうぶだわ、行ってりゃぁ」
「ふんとかなぁ。ここは雨ふっとるんだ・・・・」
こんなやり取りをした後、踏ん切りの付かない気持ちを抱いたままスタート。もちろんザックには合羽をしのばせた。
午前10時過ぎの関宿。平日の上雨模様で観光客の姿もなかった。

かって知ったる国道25の旧道を走る。加太越え辺りは相変わらず荒れ放題だ。国交省はもう補修する気が無いんだろうか?
柘植までは車の往来が少なく静かだった国道25も伊賀上野が近づくと交通量が増えてストレスがたまるようになる。
伊賀上野市街に入ってからちょっと道に迷う。上野公園に寄った。
公園の入り口の案内所で怖そう(に見えた)なおばさんがこちらを見ている。
「あれ、入場料がいるのかな?」と思って尋ねてみた。
「施設は有料だが公園内は無料です」
安心して自転車を引き公園に入る。梅は5分咲き。園内を散策する人、ジョギングする人、鉢巻をして走り回る若者、そんな人を見ながら菓子パンを食いポンカンで栄養補給した。お城の石垣のコケが青い。空にも青空が戻ってきた。

伊賀上野市街を過ぎると国道25は再び静かになる。ストレス開放、爽快感100%のロードが続いた。
国道25から県道82に入ると道端に梅ノ木が増えてくる。
空もすっかり青くなってきた。気分も軽やかだ。

ここは月ヶ瀬梅林への入り口。
ここから登ると山の斜面一杯の梅林が楽しめるが今日はパス。そのまま月ヶ瀬橋に向かう。
付近は土産物屋が立ち並び賑やかだ。草餅を焼いているお姉さんがいたので1個買って立ち食い。
「写真撮ってもいいですか?」
「どうぞ」と言われて写した写真は下向きで顔が髪に隠れていた。
これじゃブログに公開できない。もう一声かければよかったと後悔。

月ヶ瀬橋から名張川沿いの快適なロードを行くと八幡橋という吊橋があり寄ってみた。この眺めは橋の上からのもの。
梅は満開だ。
平和な眺めを胸いっぱい吸い込んでから、川を離れ県道4へ入る。
いきなり急登だ。
150mも登ったろうか。茶畑が現れ高原状になる。牧之原台地を思い出した。

柳生の交差点へ降りる手前の小峠で休む。足をケアしていたら目の前をバイクが掠めた。
振り向いてみた後姿のバイク乗りのジャージーは黄色く見覚えのある4040のものだった(と、思ったが・・・)。
柳生の里へ降りる。十数年前東海自然歩道を辿る旅で歩いた地だ。懐かしい。
一気に下り笠置の集落へ下りる。
一度訪れた土地は再び訪れるとふるさとへ帰ったように思うから不思議だ。
向こうに見える山は童仙房。あの高原を吹雪かれて歩いてからもう十数年。シゲも歳を取った。
笠置駅へ着いたら1時間に1本の列車まで10分もない。大急ぎで袋詰めし、階段を駆け上がる。列車はもう入っている。TREK2.3の軽さが身にしみてありがたい。BIANCHI−LUPOだったらとても乗れなかったろう。あわてて袋詰めしたのでウインドブレーカーにまたチエンの油が付いてしまった。かみさんの怒る顔を思い浮かべながら1両の列車の隅に小さくなって座った。