知多半島を今日も遍路ポタ

前日の天気予報で、「東海地方は高気圧にすっぽり覆われるでしょう」。と、言っていた。朝起きてみればその通り。穏やかな春を思わせる陽気だ。早速自転車を車に積み込み知多半島へ。


野間大坊の駐車場に車をデポし、まず55番寺「法山寺」へ。納経印をもらおうとベルを押しても人気がない。
いつまで待っても埒が明かないので勝手に窓を開けて、自分で朱印ををす。納経所に一袋300円で夏みかんが置いてあった。ほしかったがザックが重くなるのでパス。
次は田圃の中の道を口笛吹いて走る。
57番寺「法恩寺」へ。背後には日本福祉大学の校舎が威容をなしている。境内には掃除をしている御婦人がひとりいるだけ。ここまでは大学の喧騒も伝わってこないみたいだ。
境内の梅は終わりかけていたが蝋梅の香りが芳しい。

戻って51番寺「野間大坊」へ。ここは人気のあるお寺で平日でも参拝者が絶えない。
お守りもいっぱいだ。ここのお守りは分野別に特化している。
「必勝!宝くじ入れ」買っとけばよかった。



海辺へ出て国道を野間灯台へ。灯台の防護柵にびっしり取り付けられた南京錠。
去年の夏、入院していた病院で看護婦さんと知多半島の話をしていた時、彼女が「私、恋の水神社から野間灯台まで歩きました」と言っていたのを思い出した。
そうか、恋の水神社に2人でお参りして、手をつないでこの灯台まで歩くんだ。そして灯台へ南京錠をしっかりと結わえ付け恋の成就を願うんだ。若者の間で静かなブームになってるらしい。いつかTVでもやってたな。
この日も田園の中の道を手をつないで歩くカップルを見た。
灯台の前で沖行く船を見ていたら、若い男が一人でやってきて南京錠のほうへ降りていった。しょぼくれた顔をしていた。推察するに、彼女に振られて南京錠に文句を言いに来たのだろう。



48番寺「良参寺」へ。境内の大木の下でBIANCHIの記念撮影。この木の下でJIANTのクロスバイクも、DAHONも写した。
大師堂の前には、お大師様のおかげで目が見えるようになった、萎えていた足で歩けるようになったとか、大正時代から続く功徳の物語が書かれている。


48番寺を後にして49番寺「吉祥寺」へ向うために小さな峠を越える。FOXさんの喜ぶような山の中の地道だ。どんな小さな乗越であっても向こう側が見えて来た時は嬉しい。思わず立ち止まって写真を一枚。






金さん銀さん?に迎えられて49番寺「吉祥寺」へ。枝垂れ梅がボチボチ咲き始めていた。




49番寺から56番寺「瑞境寺」へは、また小さな山越えをする。人一人が歩くのがやっとの道だ。
集落の外れに、その古い遍路道を示す石柱の道しるべがあった。「かうぼう」はこちらです。


56番「瑞境寺」、52番「密蔵院」と周り、この日最後のお寺は53番「安養院」。
県下最大、樹齢650年の蘇鉄。
数百年にわたって多くの参拝者を見続けてきた蘇鉄の大きさを表現できない。
カメラが悪いのか、腕が悪いのか。