思いつき訪問

1月18日、気温は低いが風がなく、陽だまりにおれば暖かい日和だ。こんな日は縁側でうたた寝するのがわが身にとっては一番かもしれん。しかし、寝覚めもよいので無性に走りたかった。「こぐこぐ自転車」の伊藤翁の影響かもしれん。知多半島へ出掛かるには遅すぎたので、近場の木曽川近辺を走りに出かけた。

弥富の野鳥公園からスタート。
ここは子供が小さい頃何回か来たが、今はすぐ上を伊勢湾岸道が走り、その下の産業道路をダンプやタンクローリーやトレーラーが走り回っている。
野鳥にとって迷惑な話だ。
周りは工場群で囲まれてしまったし。環境アセスメントはちゃんとやったのか?
来園者はなく駐車場には、おさぼり中らしいサラリーマンが何人か脚を投げ出して寝ていた。


河口付近の木曽川堤防。
車も少なく走りやすい。
ただ逆走はしたくない。崖のふちを走っているようで落ち着かないからだ。
遠くにぼんやりと写っているのが長島スパーランド
目を凝らすとジェットコースターの骨組みが見えるはずだが、ちょっと無理なようだ。
西の方角には雪を被っているらしい鈴鹿の山がぼんやりと見えた。
間近の養老山地さえかすんでいる。
今日は見晴らしが悪い。
このまま進んで国道1号近くの前ヶ須新田に出た。前ヶ須新田で友人が塾をやってるはずだから訪ねてみようと、突然思い立った。記憶を辿って古い町並みを行くと、あった、「山田塾」の看板。ベルを鳴らすと奥さんが出てきて「今日は塾仲間が集まって勉強会に行っている」とか。「もうすぐ帰りますから」という言葉に木曽川を眺めて弁当を喰いながら待つことにした。


今日は昼飯用に家で特製のお握りを作ったのだが出掛けに忘れてしまった。
しかたなくコンビニで弁当を買って喰っていると友人がやってきた。
小子化で塾の経営も大変そうだ。
家でコーヒーでも誘われたが、暖房のある部屋へ入ってしまうと出づらくなるのでここでお別れ。
帰りのペダルをこぎながら思った。友人はオイラが癌でお別れに来たと思ったかもしれない。
でも、ずいぶんやせていた友人のほうが気がかりだ。
油と訳のわからん調味料がごちゃ混ぜのコンビニ弁当を胃袋が拒否したらしい。
げっぷを出しながらペダルをこいで、約30kmの初乗りは終わった。